病気で退職をする前に知ってほしい、休職という選択肢

病気で退職をする前に知ってほしい、休職という選択肢

仕事をきっかけにして体調を崩してしまうと、会社に迷惑をかけたくない重圧とこれからのことに不安を覚え、ついつい退職するという選択肢を選んでしまいがちですが、今の仕事が嫌いであろうとなかろうと、すぐに退職を選択してしまうのはいささか勿体無いです。

体調がどうあれ退職する前にまずは、休職して様子をうかがってみることをオススメします。

手続き次第では休職しながら傷病手当金を取得することが可能ですし、金銭面の不安も払拭出来るので、まずは休職に関する知識を身につけましょう。

休職に至るまでの手順

まずは書類を用意

休職するには書類が必要になりますが、傷病手当金なしで休職するのであれば、基本的には『休職願』のみで問題ありません。
(診断書なども必要になる可能性もありますので、事前に取得しておくことをオススメします)

ただし、会社によっては休職願がない場合もあるので、その場合は口頭での話し合いもしくはこちらで作成して提出しましょう。

職場の方と休職時期についての話し合いはスムーズかつ手短に

書類が用意できたら次は休職の具体的な時期について話し合いましょう。

既に書類作成時にどれくらいの期間休職するかを記載しているかと思いますが、最終的に本当にこの期日からで良いのかを確認しておくと、後でゴタゴタせずに済みます。

もしも休職開始日を延期される恐れがある場合は、かかりつけ医に早めに休職させることを促す一言を診断書に盛り込んでもらうと効果的です。

休職に関する話し合いをする場合は、出来るだけ短期間で完結させるようにしましょう。
これは長引かせると相手の意思が揺らぐ可能性があるためです。

傷病手当金を取得するために

休職するにあたってぜひとも取得しておきたい傷病手当金ですが、こういった制度です。

 傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、病気やけがのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。
 なお、任意継続被保険者の方は、傷病手当金は支給されません。
(健康保険法第104条による継続給付の要件を満たしている者は除く。)

参照:傷病手当金 | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

傷病手当金を受けることで、直近12ヶ月分の給与を平均した額の約2/3を受給することが出来る為、無給になるという心配がなくなります。
(例:給与が20万円の場合 200000÷30×(2/3)=4444 なので、一日あたり4444円が支給されます。)

傷病手当金を受け取るためには【健康保険傷病手当金支給申請書】という申請書類が必要となりますので、下記のサイトからダウンロードしましょう。

健康保険傷病手当金支給申請書の記入例はこちらからご確認いただけます。

休職を活用するメリットとデメリット

始めに書いておきますが、休職はデメリットよりもメリットのほうが遥かに大きいです。

退職か休職かで悩んでいる人は、是非メリットの方だけでも読むことをオススメします。

休職のメリット

傷病手当金が受け取れる

前項でも説明しましたが、休職するにあたって手続きをきちんと行えば傷病手当金を受け取ることが出来ます。

退職者にとって一番不安なのは収入がなくなることであり、この不安が払拭されるのはとても大きなメリットです。

ただし、この制度は医師の診断書をもらうことが前提となりますので、まずは医師に『仕事に就くことができないことについての証明』をしてもらいましょう。

また、診断書をもらう以外にも傷病手当金が支給される条件として、下記の項目が全て当てはまっている必要があります。

  • 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
  • 仕事に就くことができないこと
  • 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
  • 休業した期間について給与の支払いがないこと

物事を落ち着いて整理できる

体調を崩してしまうと、仕事が疎かになるだけでなく、自分自身の管理さえ疎かになってしまい、正常な判断ができなくなります。

その為、仕事から一歩離れて落ち着いてみると、様々な事柄を客観的に捉え・考えることが出来るので今まで見えていなかったことが見えてくるのです。

何故自分がこうなってしまったのか、どうすれば改善できるのか、今後どうなりたいのかをしっかりと考えるための時間と思えば、焦る必要はないと思えるようになります。

新たなことにチャレンジできる

休職中は体調を整えるだけではなく、新たなことにチャレンジする期間でもあると考えています。

例えば休職期間というのは、会社に戻るということ以外の選択をした際に転職をするか独立を選ぶかを考えたり、今後の為に資格を取得してみたりなど、自分の成長や才能を発見するための期間と考えることも出来ますね。

休職させてもらっているのに転職のことを考えるのは気が引ける…という方もいるでしょうが、会社に戻ったからといって必ずしもいい結果が待っているわけではありません。

ここは自分のことを一番に考えて、新たなことにチャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。

休職のデメリット

休職のデメリットは基本的に復職することを前提としたデメリットになります。

あえて復職すること以外でのデメリットを挙げるとするなら『会社を退職して新たな職場を見つける必要がある』ことくらいですね。

しかしそれは休職を考えている人にとっては特に大きなデメリットとはなり得ないでしょう。

人事評価が下がる

休職するデメリットで一番始めに考えられるものとして、人事評価が下がるということが挙げられます。

まず、間違いなくボーナスの査定は下がりますし、恐らく復帰したてであれば確実にボーナスは出ないでしょう。

それ以外にも、昇給査定にも悪影響を及ぼしてしまう事は確実です。

少なくとも休職から復帰して1年は評価について考えないほうが精神衛生的に良いかもしれません。

望まない部署に異動される可能性がある

休職から復帰したら部署異動されていた、なんてことはよくある話です。

しかも、大抵の場合自分が合わないであろう部署に異動させられて最終的に自主退職に追い込むというのも企業の手口としてはよくあります。

そうなってしまった場合は、よほどの理由がない限り退職するしか無いので、復職した後にそのようなことにならないよう、事前に話し合いをしておくことが大切です。

休職を申し出たらクビをほのめかされた場合

休職を申し出たのにもかかわらず、上司が嫌な顔をしたり、休職させることは出来ないと言われてしまうことはよくあることですが、その場合は事前に就業規則を確認し【休職】の項目があるかを確認しておきましょう。

就業規則に休職の項目があれば、上司にどうこうする権利はありません。

休職の項目があるにも関わらず威圧的な態度を取ってくる場合は、労働基準監督署などに相談し、対処してもらうようにしましょう。

絶対に自分から退職届を提出してはいけません。

まとめ

体調を壊してしまったら、退職する前に休職しよう。

シンプルな結論ですがこれに尽きます。

使える制度はフル活用して賢く生き抜きましょう。

世の中の多くの方は、真面目に生き過ぎて制度を使うのに後ろめたさを感じたりするようですが、我々はこの時のために何かしらのお金を払っているわけですから、甘えれば良いのです。